日本Androidの会 2011年2月定例イベント
日時:2011/2/7 19:00~21:10
場所:東京大学 駒場第二キャンパス コンベンションセンター

■Androidネタ満載!CES報告
講演者: 日経BP 菊池 隆裕 氏
・今年のみどころ
 「4G」にかける米国
 広がるAndroid: スマートフォンからタブレットへ
 スマートTV
・4G、4G、4G
 去年でいう4Gとは異なっている
  2010年: LTEが3.9G、4Gは未来のもの
  2011年: LTEも含め全部4G
 モバイルブロードバンドに必死に取り組んでいる印象
 Xperia arc
  デザインに加え、ソニーの技術をかなり搭載しているのが特徴
   → Exmor R (カメラ) 搭載、BRAVIAエンジンなど
  HDMI出力は今後当然の機能になるのでは?
   → Xperia arcはホーム画面も含めすべてHDMI出力される
 Mororola ATRIX 4G
  デュアルコアプロセッサ搭載
  ドックにつなぐとPC代わりとして使える
 Samsung Infuse 4G
  4.5インチ有機ELパネル
 HTC Inspire 4G
  バルセロナのイベントで詳細を発表するからか、詳細はあまり語られなかった
・タブレット
 Motorola XOOM
  会場でかなりの人気を集めていたタブレット端末
   → 来場者が触ることはできなかった
 その他メーカー
  LG G-Slate、Panasonic VIERAタブレットなど
  → 「テレビとつながる」を打ち出すメーカーが多かったのが特徴
・スマートTV (Google TV)
 まだアプリ開発を自由にできない
 → 今年どのタイミングでアプリ開発のオープン化が行われるかが注目
・CESで聞いたこんな発言
 アメリカ人が言っていたこと
 「モバイル・ブロードバンドのエコシステムが爆発的に広がる」
 「モバイル・ブロードバンド革命は、まだ始まったばかり」
 「これから何が起こるかわからない。参加することで次が見えてくる」
・2011年注目のポイント
 米国の動向
  ビジネスモデル
  ベンチャー
 外部機器との接続
  TV
  各種入力装置
 セキュリティ

■Microsoft@CES 2011 & Windows Phone 7
講演者: マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 UX&クライアント推進部 アーキテクトエバンジェリスト 高橋 忍 氏
・マイクロソフトのCESは意外としょぼかった
 Windows: 次期バージョンでは SoC (System on a Chip) アーキテクチャをサポート
 その他: Kinectなどなど
・Windows Phone 7
 トップUIにはすぐに必要な情報を並べている
 よく使うアプリはアプリリストからトップタイルに配置することもできる
  開発者の視点では、いかりアプリリストからタイルに配置してもらえるかが鍵となる
  電話帳のデータであっても、タイル配置可能
 ライブタイル
  サーバーからのプッシュ配信を受けて、タイルに表示することができる
  通常のWebサーバーからMSのサーバーを中継してプッシュ配信可能
 ハブ
  クラウドと連携した6つの標準機能のこと
  → ピクチャーハブ、ゲームハブなど
 アプリマーケット
  マーケットプレイスからのみインストール可能
  → お試し版も商用版も1つのバイナリで実装が簡単な仕組みが用意されている
  → 1日平均123アプリが登録 (審査のキャパシティ?)
  → 30%がフリーウェア (他のスマートフォンより有料アプリ率が多い)
 アプリ開発プラットフォーム
  Silverlight、xna いずれかで開発
  → はじめて以前の開発環境を捨てた
  XNA は Xbox 360 のゲームフレームワーク
  開発環境はすべて無料。ダウンロード提供
  まずは APP Hub に登録する
   申請後審査を経て公開される (3営業日程度)
   年間登録費: $99
   アプリの申請費
    有料アプリ: アプリ数に関わらず無料
    無料アプリ: 6アプリ目から有料
  エミュレータはROMイメージそのものなので、実機でもほぼ動くと思ってOK
 3月くらいにアプリ開発者向けイベントを予定?
・質疑応答
 キネクトのSDK公開はいつか?
  → 一般公開されるかは微妙

■Sony Internet TVについて
講演者: ソニー株式会社 ホームエンタテインメント事業本部 企画戦略部門 ビジネス推進部 鈴木 敏之 氏 (名刺交換済み)
・これまでの流れ
 戦略説明 2009.11
  Googleとは交渉中で、「進化するテレビ」として紹介
 開発発表 2010.05
 商品発表 2010.10
・「真のインターネットTV」を志向
 テレビ離れが進んでいる若者向け商品を元々企画していく中での商品
・多彩なアプリケーション
 PANDORA、Napster、Netflixなど
 → まだマーケットは公開されていない
・Google TV用に最適化されたWebサイト
・TVとWebの連携
 TVとアプリの2画面
 TV視聴中の検索
 録画予約
 TVとWebの統合検索
 → ひとつの画面でシームレスな連携をさせたことに意味があると考えている
 今後はスマートフォン、タブレット、TVで提供するのが当然のアプリが登場する?
・質疑応答
 日本での展開予定は?
 → 鋭意努力中。日本でも発売したいと思っている
 Apple TVとの差別化ポイントは?
 → 選ばれたサービスだけを提供するのではないオープン性
 → テレビとの融合を真剣に考えている点
  → 放送業界との調整がつき次第発売する予定

■シャープのSmart TVへの展望
講演者: シャープ株式会社 AV開発本部 要素技術開発センター 第二開発部 本山 雅 氏 (名刺交換済み)
・自己紹介
 カートをやっている(ヤマハ製)
 AQUOSのソフト部隊に所属
 アメリカ滞在を活かしてビジネス開拓的なことをやっている
・CES2011でのトレンド
 Samsung
  Samsung Apps との連携をアピール
  ビデオコンテンツなどを横断で検索できる
 LG
  LG apps からアプリをダウンロードできる
  ジャイロリモコンで直感的な操作
 Sony
  テレビとネットの横断検索
  オープンなWeb環境をアピール
 Boxee
  元々PCなどでメディアセンターアプリを提供していたものの、Smart TVと称して製品化。IOMEGAからNASやD-LINKからSTBが出ている
・ネット対応テレビ
 シャープは以前から世界各地でネット展開
  日本: AQUOS.jp、北米: AQUOS.netなどなど
  → 500万台規模で展開
 北米 Open AQUOS (2004年)
 やはりテレビでは動画を楽しむ
・Smart TVが来るか?シャープの検証
 検証1: Smartの流れは来ている
  Smart Phone
  ↓
  (Smart) Tablet
  ↓
  Smart TV
 検証2: TVの環境
  インターネットインフラの整備
  無線LANの普及
  TVチップ性能の向上
  → ただし、本格的な普及は2012年となる予想
 検証3: プラットフォーム
  iOSとAndroidがSmart化を後押し
  すぐに開発するための安価、または無料の開発環境がある
  フルブラウザがある
  開発者は魅力的なプラットフォームを選ぶ
・シャープが考えるSmart TV像
 - 従来のテレビ・ネット機能は当然搭載
 - PC同等の機能を取り込む
 - リラックスしながら使える、簡単で直感的なUI
 - 開発環境のオープン化およびアプリストアの提供
 - 携帯などの機器とも相互連携する
・いいテレビを作り、家電業界の皆で盛り上げていきたい
 みんなが欲しくなる、開発したくなるテレビを目指す
 シャープだけでなく、他社も巻き込む
・テレビのコンテンツをもっと魅力的なものに見せたい
 リッチなUI
・テレビだけではなく携帯などの他の機器と連携していきたい
 カードゲーム、麻雀などテレビと携帯を連携することでより楽しめるものもある
 テレビの枠にとらわれないものをつくりたい

以上